2015年10月

2015-10-25

ブレーキング 【JRA日高育成牧場】

 騎乗馴致のことをブレーキングといいます。ブレーキングは「ダブルレーンでドライビングを行い、騎乗する前に手綱のハンドル操作やブレーキbrakeを教える」ことから、brakingと思っている方もいるかもしれません。実は、ブレーキングは「break:壊す、折る、破る、断つ」という意味のbreakingなのです。これまでの放牧地での馬同士のルールから、人間対馬の新しいルールを作るということになるのでしょうか。もちろん、力で馬を屈服させるわけではありません。リーダーである人が、馬に理解させながら、教えたい方向に導いていくことが大切です。最も重要なステップは、ローラー(腹帯)装着と、騎乗になります。これらを確実に受け入れさせていきたいものです。

 現在、日高育成牧場の59頭の1歳馬については、概ね20頭ずつ3つの群に分けて順次、騎乗馴致を行っています。10月20日現在、第1群(牡)は800m屋内トラックで2周(1周+1周)、第2群(牝)はドライビングと馬房内での騎乗まで行っています。10月26日から残りの第3群(牡+牝)のブレーキングを開始します。

Photo_7ローラーを装着したときの、ロデオのような動き「カブリ:bucking」です。事前に慣らしていても、このような反応をするものです。調馬策を回しながら受け入れるのを待ち、場合によっては、翌日まで馬房内でつけたままにします。

Photo_8ダブルレーンによるドライビングでは、後方の御者が馬に前進気勢を与えてコントロールします。やがて、馬自らが歩いていこうとするようになります。

Photo_9人との約束事を確立した後は、BTC生徒もドライビングを行い、その感覚を学びます。1月からは彼らも自分たちが騎乗馴致に関わった馬に騎乗していきます。

Photo_10静内農業高校で生産したゴートゥザノースの14(牝 父サマーバード)です。まず、馬房の中で騎乗します。

Photo_11馬房の中で騎乗できた後は、ラウンドペン(円馬場)で騎乗します。

Photo_12誘導馬(乗馬)を先頭に、速歩を行っています。

2015-10-22

騎乗馴致実習

BTC軽種馬育成調教技術者養成研修第33期生の栗毛野です。

 9月上旬から約4週間、JRA日高育成牧場へ馴致実習に行って来ました。馬によって進行度合いは変わりますが、約14日間かけての騎乗馴致に参加させて頂きました。

 馴致実習では、実際にランジングやドライビングをやらせてもらいました。その中で「常に馬に前進気勢を持たせる事」、「騎乗している時と同じようにやる事」、「手元の手綱をずっと見ない事」、「手綱操作をもたついている間に、馬は何らかのアクションをとっている事」など、多くの事を学びました。JRA日高育成牧場の職員さんはとても簡単そうにやっているように見えましたが、常に様々なことを考えながら馴致を行い、各馬に合った調教(躾)を最優先に行動している事を改めて感じました。これまでの自分は、まだまだ馬に対する考え方や行動に無知の部分と甘さが多くある事を痛感しました。

 どの馬も馴致を通して課題を消化していき、野生馬として持つ「殻」を割り、人が望む躾を習得していかなければ競走馬になる事が出来ないので、来春から牧場に就職した際は、今回のことを活かして慎重かつ大胆に馴致をやっていけるようになりたいと思いました。

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2015-10-20

10月は盛りだくさん【JBBA静内種馬場研修課】

こんにちは。JBBA研修スタッフの山本です。

北海道は既に秋の気配となり、朝晩の冷え込みも厳しくなってきました。

Dscn7445放牧地も白くなっています

JBBA研修所の10月は行事がたくさんあります。

まずJRA日高育成牧場での育成馬馴致見学実習。

JRAがセリ市場で購買した1歳馬は9月頃より競走馬となるための本格的な訓練を開始しますが、その模様を見学させていただきました。

JBBA研修生は普段は研修用の乗馬しか見ていないので、実際の若馬の馴致は非常に刺激になったようです。

Dscn7249見学風景①

Dscn7280見学風景②

10月11日の体育の日にはシベチャリ駅伝大会が開催され、参加してきました。この大会は町主催の大会で毎年参加しています。1チーム5人編成で2キロの周回コースを襷を繋いで走ります。普段の体力作りの成果を発揮してみんな頑張りました。

Dscf4013敢闘賞をいただきました!

更に、10月中旬から牧場実習が始まりました。民間の牧場へ10日間お世話になり、実際の牧場の仕事を経験します。

牧場実習期間中は半数が実習となり、残り半数はJBBA研修所での研修となります。

牧場実習に行っている研修生はもちろん、居残り組の研修生も普段の半分の人数で作業や騎乗訓練をこなすことになるので、この期間にそれぞれが力をつけてくれればと思っています。

Dscn7448居残り組の騎乗訓練

2015-10-14

オータムセール【ダーレー・ジャパン・ファーム】

10月7日(水)、HBA主催のオータムセールに生産馬20頭を上場しました。セリは馬にとっても生産牧場にとっても一大イベントです。

せりで多くのお客様に見ていただけるよう一ヶ月半ほど前から、引き馬、ロンジング、ウォーキングマシーンによる運動を中心に馬体作りに取り組んできました。また、レポジトリー用の四肢レントゲン撮影、喉の内視鏡検査、削蹄、装蹄などセリへ向けてやることもたくさんあります。さらに2週間前からは馬見せを開始し、多くの購買者に来場していただきました。

前日のセリ終了後、午後7時過ぎにセリ会場に馬を入厩し、期待と不安を胸にいよいよせりです。

セリ当日、最終の馬体確認、馬の手入れ等を行い、6回に分けて行われる比較展示で多くのお客様にお披露目しました。

Photo多くの来場者で賑わう中での展示とあって、馬は非常に興奮するので、そこを上手く先導するのも大事な仕事です。普段とは異なる環境の中で馬を誘導するためには、人と馬の信頼関係がこれまでの過程でどれだけできているかが問われます。馬の購買に関わるホースマンは、外見的な馬のコンフォメーションだけではなく、人と馬との信頼関係、つまり内面的なところも厳しい目で見ているのです。

Photo_2比較展示が終了すると次は、購買者が直接厩舎に行って馬を見る個別展示となります。ダーレーでは、厩舎の入り口にマーケティング用テントを設置し、ノミネーションスタッフが厩舎まで足を運んでいただいた購買者とコミュニュケーションをとってセールス活動を行います。多くの購買者が厩舎を訪れ、予想以上の盛況ぶりにノミネーションスタッフも手が回らず大忙しとなりました。

Photo_3そのようなバタバタとした状況の中で、セリが始まりましたが、お陰様で多くの方から活発なお声掛けをいただき、最終的に20頭すべて完売となりました。

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Photo_5牡馬の1頭は、オータムセール全体を通じて最高額となる高い評価も頂きました。

Photo_6無事にセリが終了し、撤収するころにはもう真っ暗になりました。

朝からの長丁場でスタッフ一同クタクタでしたが、上場馬の新しい行き先が決まった嬉しさに勝るものはありません。また頑張って行こう、良い馬を作っていこうという前向きな気持ちと共にセリ場を後にしました。

2015-10-10

BOKUJOB2015メインフェアの開催について

来週末の10月17日(土)・18日(日)の両日に、東京競馬場においてBOKUJOBメインフェアを開催します。

当日は多数の牧場及び研修施設の担当者が来場者のご質問に直接お答えします。

この機会に是非東京競馬場へお越しいただき、競走馬の牧場でのお仕事について、いろいろ見聞きしてみてください。

なお、当日は競馬開催日につき、入場料200円が必要となります。

                                                BOKUJOB事務局

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2015-10-06

こんにちは。ビッグレッドファーム明和の浅子です。

北海道では朝晩の冷え込みも日ましに強くなり、場内を見渡してみても、落ち葉や栗などが地面を覆い、夏は青々としていた近隣の山にも色づいた葉が目につくようになってまいりました。

着々と冬に向かっているということが分かります。

Photo(色づいた木の葉)

Photo_2 (落ちた沢山の栗)

また、先日北海道を爆弾低気圧が襲いました。

もの凄い風と突如降り始める大雨でしたが、生き物を扱う仕事なので当日も日々の仕事を行ないます。

スタッフも馬も大変な思いをしました。

そのような天気の中で馬を扱う際に神経をいつも以上に使うのはいうまでもありません。

Photo_3 (遠くに見えた竜巻)

他に大変だったのは場内に生えている木の枝や葉が大量に地面に散らばってしまい、いつも綺麗に保っている景観が崩れてしまうため、作業の優先順位をあげて場内の片付けを行いました。

労力と時間を費やす結果となりましたが、常に綺麗に保つことが来場者に喜んでいただき、前向きに仕事をすることができ、危険な個所の早期発見に繋がります。

Photo_5(突風で緑地帯を覆った落ち葉)

Photo_6(掻き集め作業)
学校での新学期と言えば4月のイメージをお持ちではないでしょうか。

私ももちろんそのように思っておりましたがビッグレッドファームの馬達にとっては9月が新学期と言えるのではないでしょうか。

9月になりますと、親子ペアで放牧されていた当歳馬たちは離乳を迎え、母馬と離れ離れになり、当歳馬だけでの生活に変わります。

また去年、離乳を済ませた1歳馬たちは1年近くに及ぶ仲間たちとの放牧生活を終え、馴致に入るために各調教厩舎へ移動になります。これらが9月に入った頃を目安に行われるのです。

Photo_7(仔馬と離れる母親たち)

Photo_8(母親から離された仔馬たち)

現在、ビッグレッドファームでの離乳はすべて終了し、当歳馬たちだけで放牧されている幼稚園のようなかわいい光景が広がっておりますが、馬達にとっては試練であることは言うまでもなく厩舎に集牧した際には母馬を呼び嘶く声が辺りに響き渡ります。

Photo_9(母親を探して走り回る仔馬)

また馴致のほうも順調に進み、坂路を駆け上がる1歳馬が増えてきました。今年の1歳馬には当場で繋養しているアイルハヴアナザーの初年度産駒が多数おり、坂路を駆け上がる姿を見るとやはり期待が高まり、来年のデビューが楽しみになってまいります。

Photo_10(まだ鞍付けから間もない1歳馬)

Photo_11(坂路コースを駆け上がる1歳馬達)

馴致も始まり調教業務としては最も忙しい時期を迎えていますが、頼もしいことに先日新たにスタッフが加わりました。新卒に限らず中途採用で入社も増えてきた感があります。

新しいスタッフが加わり人手が増える事も大きいですが、慣れたスタッフ同士では普段気付けないことに気付くきっかけとなったり、知識や技術を学ぶチャンスになることも期待できるのではないかと思います。

まだまだ忙しい時期は続きますが全スタッフ、力を合わせて前へ進んでいきたいと思います。

Photo_12(アイルハヴアナザー)

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