2019-01-17

JRA日高育成牧場のあしはらです。

寒中お見舞い申し上げます

 年は明けて平成31年となりました。皆さん、どんな気持ちで新年を迎えたでしょうか。原稿を書いているこの日は、遠く日高山脈もきれいに見えるいい天気です。

Photo_3  何といっても今年は新元号となる年ですよね。何でも4月に発表だとか・・・。どんな名前になるのか楽しみじゃありませんか?

 私の祖父は1897年(明治30年)生まれ。物静かな祖父で、小さいころ、そんなに多く機会はありませんでしたが、自身の戦争体験の話を聞かされたことがありました。その内容ですが、飛行機の上に飛行機が位置して、そこから石を落として撃沈させたなど、父母や学校から聞かされた太平洋戦争の話と比べると、どうもイメージが違うものでした。その理由は後になってからわかりました。日露戦争(1904年)より前に生まれた人の話ですから、第一次世界大戦(1914年)の話だったのですね。もう今となっては、明治生まれの人の話を聞くのも難しくなってきましたが、あの時もっといろいろ聞いておけばよかったなあと思います。子供の頃は、明治、大正生まれの祖父母と過ごし、今は昭和生まれの妻と平成生まれの子供と過ごしている。そして、もうすぐ5つ目の時代と関わることになる・・・。そう考えると、何か不思議な気持ちになります。

 近年はいろいろな自然災害が起こり、少子高齢化が進むなど、時として先の見通せない暗い気持ちになることもありますが、せっかく元号も変わるのですから、気持ちを新たに、希望が持てる時代になっていってほしいと願います。私たちが携わる馬の世界に目を向けると、生産地では市場が活気づいていい感じですし、また競馬では昨年は三冠牝馬が誕生するなど明るい話題が多く、大いに盛り上がりを見せましたよね。そんな中、日高育成牧場も、馬を盛り上げるべく、こつこつと育成や生産に関する様々なことに積極的に取り組んでいきたいと思っています。読者の皆さんの中でも、私たちと一緒に職場で仕事をする未来の仲間がいるかも知れませんね!なんか、いろいろ考えるとわくわくしますが、私もこのブログを通して、皆さんに情報発信し、張り切ってやっていきますので、お暇な時間にのぞいてやってください。今年もよろしくお願いいたします。

生産地疾病等調査研究

 昨年の12月になりますが、日高の馬の獣医師が集まって、生産地疾病に関する打ち合わせを行いました。3年を周期に生産地で問題になっている疾病や感染症に関するテーマを考えてJRA、生産地、家畜保健衛生所の獣医師が一緒になって調査研究するものです。多く取り上げられるものとしては、繁殖に関する疾病や子馬特有の疾病が多く、感染症では、流産を引き起こす原因となる馬鼻肺炎や子馬の下痢の原因となるロタウイルス感染症など・・・。平成31年新元号元年からは新たな3年間のテーマに沿った調査研究が始まります。機会を見つけてあらためて紹介できればと思います。

荒馬の轡は前から

 新年1回目と言うことで、何にしようかと迷いましたが、馬に関係することわざを絡めながらお話してみたいと思います。

 どうしても上手くいかない。思うように乗れない。言うことを聞いてくれない・・・。

 馬乗りに限った話ではないですが、生きていれば困難の一つや二つ、いやそれ以上にぶつかって戸惑うこともあるはずです。私もいろいろな経験をしてきました。くよくよしても仕方がないので、たいていのことは何とかなると思って少しは頑張ってみるものの、挫折して人に頼ったり、ごまかしたりすることもあったと思います。旅の恥はかきすて、聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥なんていいますけど、本当にそのとおりで、恥ずかしいと思って逃げないで、いったんそこで恥をかいて、反省して、あらためて真正面からぶち当たればよかったんです。終わったことだから気軽に書いているけど、現場ではこの一歩がなかなか踏み出せないんですよね。暴れ馬がいたとして、制しようと無理なことをしないで、まずは口に轡をかませてから制すれば大人しくなるんですよね。時にこのことわざを思い出して、自分の行動を見つめなおしてみましょう。

弱馬道を急ぐ

 私のように、あまり能力の高くない人間は、困難にぶち当たったとき、何とか早く解決できないかとあせるものです。新人の時にはわからないと許されても、経験を重ねた立場になってくると、わからないでは済まされないこともあります。

 馬はちょっとしたことで発熱します。原因はいろいろです。獣医師はまず聴診器で心臓の音を聞くことが多いでしょう。次に何処が悪いのかを探るために、いろいろな部分を触るでしょう。風邪かな?疝痛かな?・・・いろいろな可能性があるので、頭の中を様々な診断病名が駆け巡ります。そして、獣医師の正確な判断を誤らせる敵が現れます。

 先入観・・・。

 知識をたくさん持つことは大切で、いろいろな面から推測して正確な診断をすることができます。しかし、変に余裕を見せたり、あせったりすることで、「こうなら、こうであるに違いない」という先入観が邪魔をして誤った診断をすることがあるのです。私もいろいろ恥ずかしい失敗をした経験があるのですが、やはり、すぐには診断がつかなくて、あせって失敗することが多かったですね。

 発熱は、感染症にかかって呼吸器に炎症が起こったときに出るというイメージが強いと思います。しかし、どこかが痛くても熱は出ます。残念なことに馬は「痛い」とは言ってくれませんので、こちらが気づかないといけない。

 外見じゃわからない、蹄の内部の炎症だった。

 普段はあまり触ることがない乳房の炎症だった。

 胸を打診して反応があったが、肺炎ではなく骨盤の骨折が痛くて反応していた。

 あせって、早く結果を求めようと、呼吸器の疾患と決めつけて、結論を出そうとあせった罰が当たった例です。最初に歩かせてみれば、全身をよく観察して診断を下していれば落とし穴にはまることもなかったよなと大いに反省した経験でした。皆さんも私と似たような経験をしそうになったら、このことわざを思い浮かべてください。

できないことはできない・・・ですが

 人によっては、すぐ構えてしまう、ためらってしまう、怯んでしまう人・・・少なくないでしょう。私もその一人です。口では簡単に言うけど、できないものはできない・・・。確かにそうでしょう。でも全部できなきゃ、何もかもがだめ・・・と言うことでもないと思います。10回に、いや100回に一回でいいから、勇気を出して思い切ったことをやってみましょう。たとえ結果が出なくても、何らかの収穫はあるはずです。なんだか、自分に言い聞かせているような感じですけど、そんな人はきっと世の中にたくさんいるから、自分だけ・・・と思わないでくださいね。お互い歯を食いしばって新しい時代を生きていこうではありませんか・・・ちょっと、大袈裟ですかね。馬に乗れない私から見れば、馬に乗れる、馬に乗ろうとする皆さんはたいした者ですよ!さあ新しい時代です。張り切っていきましょう!

 今回もお付き合いありがとうございました!

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