2018-07-06

JRA日高育成牧場のあしはらです。

セレクト・セレクションセール

 年を重ねるほど時が過ぎるのが早くなるような気がしているこのごろですが、もう7月で1年の後半に突入です。6月は暑かったり寒かったりで変な天候でしたが、当初の予報のとおり暑い夏になっていますね。そんな中、来週からセレクトセール、セレクションセールが開催予定です。今年も有名な種牡馬に注目が集まりそうですが、どうなりますかね。また各競馬場では、2歳の新馬戦も熱く展開されています。若馬の走りを見ていると、なんとなくフレッシュな気分になるのは私だけですかね。私自身も両セールに参加予定で、都合がつけば、函館競馬場にも足を運ぼうかなと思っています。また下旬には、毎年恒例となっている浦河馬フェスタも開催されますよ。馬上結婚式、浦河競馬など個性的で魅力ある行事が多いです。夏休み期間中ですし、可能な方は是非浦河まで足を伸ばしてください。お待ちしております。

生産地シンポジウム

 セールの時期に併せて実施されるのが生産地シンポジウム(7月12日開催予定)です。生産地で問題となっている馬の疾病や感染症で、最近注目されているものや、研究されたことについて発表を行い、意見交換をするものです。今回は運動科学がメインテーマ。育成馬、競走馬のトレーニング方法とその効果について、様々な立場、角度から検討した内容について発表されるようです。そのほか、生産地で問題となりやすい感染症や繁殖に関する発表もあります。馬取扱いの皆さんにも参考になる情報も得られますから、可能な方は聞くと面白いかもしれません。こちらは新ひだか町静内での開催です。是非聞きにいらしてください。

触れてわかること

 皆さんは何色の馬が好きですか?鹿毛(黒鹿毛、青鹿毛)、栗毛(栃栗毛)、青毛、芦毛、白毛・・・馬にはいろいろな毛色がありますが、それぞれの良さがあり好みも分かれるところです。私は青毛が大好きで、サラブレッドでは少ない毛色ですが、あの黒い馬体がとてもかわいく感じます。英語ではブラック。私の勝手な解釈ですが、時に光との兼ね合いで、馬体が青く見えることなどから青毛と呼ばれるのかな・・・と想像します。青毛の馬を見るとつい触って、首を撫でたくなります・・・。

 で、今回は毛色の話か、というとそうではなくて、馬を触りながらわかることとは・・・そんな話にしたいと思います。

 皆さんはお肌のケアはマメにしていますか?私はまったくしないほうですね・・・。肌の弱い人、虫刺されに過敏に反応する人、ちょっとした傷が治りにくい人・・・いろいろな人がいると思います。馬も肌についてはいろんな特徴がありそうです・・・。

季節、環境にあわせてセルフコントロール

 言うまでもなく、馬は全身毛で覆われている動物で、よく観察すると、夏は毛がぬけて短く、冬はその土地の寒さによって違いますが、長い毛で覆われます。真冬に放牧されている馬を見ながら、「今日はマイナス15度か・・・流石に寒いだろうな」なんて心配するのですが、あたたかい「毛皮?」に覆われているせいか、一つも寒くありませんと言っているかのごとく、雪の上を駆け回り、硬い雪を懸命に掘って、草探しに夢中になっています。蒸し暑い夏の日はというと、無駄な体力を使わないようにしているのか、じっとしている時間が長くなります。そして日陰を探して、不定期に水を飲むなどして体温調節をしています。また、この時期厄介なのは吸血昆虫です。特にアブですね。これでもか、これでもかと言わんばかりに、続けざまに襲いかかってきます。虫も賢くて、馬が一番嫌がる胸下にたかります。しかし、馬の皮膚は皮筋と呼ばれる筋肉がよく発達していて、このアブを追い払う勢いで皮膚をブルブルっと震わすことができます。また、長い尾の毛を鞭のように振り回して、アブを追い払います。なので、普段から馬の尾は綺麗に手入れしてあげてください。

軽く引っ張って健康診断

 このような馬の皮膚ですが、私たちはこの敏感な肌をつまんで引っ張るなどして、健康診断をすることができます(大袈裟ですが・・・)。

 競走馬の診療のとき・・・まず聴診器で心音を聴き、次に肩や腰など気になる部分の触診をしたあと、必要に応じて首の皮膚をつまんで引っ張ります。皆さんも一度やってみるといいと思いますが、想像以上に引っ張ることができます。その皮膚の厚みや戻り具合で、例えば調教が進んで皮下脂肪が減っているか、血行が悪くて体調を崩していないか・・・などがわかるのです。もちろん個体差があるので、定期的に観察しないとわかりにくいですが・・・。

Photo_2

 私も若い頃、多くの競走馬を診ていましたが、その時驚いたことの一つが皮膚の薄さでした。人のスポーツ選手でも、皮膚の薄さや低い体脂肪率を聞いて驚くことがありますが、馬も皮膚が薄い点でスポーツ選手と似ていると思います。

デリケートな皮膚

 そんな薄い皮膚だけに、外傷や感染症には弱いという欠点もあります。まあ、馬は血統を考えて交配することから、植物の品種改良が進み管理が難しくなるのと同じで、そのあたりが微妙に関係して敏感な肌となるのかもしれません。具体的には、軽い傷だなと思っても予想以上に患部が腫れたり、膿んだりするとか、細菌や真菌が原因となる皮膚病にもかかりやすいとか・・・。特に白い皮膚の部分は、たちの悪い細菌に侵されやすいです。

 先にアブの話を書きましたが、特に夏は虫刺されも多く見られます。また体調を崩したり、普段食べ慣れてないものや変なものを食べたりすると蕁麻疹を起こすこともあります。時に見分け方が微妙なこともあるので、心配なときは獣医師に相談してケアしましょう。

 私たちも寝起きや体調を崩しているときなど、足がむくむことがありますよね。馬も様々な理由で足が腫れることがあります。そんな時は、腫れている部分の皮膚を押してみて、それが元に戻るスピードがどうかとか、痛がり方はどうかとか、弾力性はどうかとか・・・。そんなところを観察してみましょう。

 今すぐ獣医師に診てもらって治療するべきか、いやいや、これはこの馬のいつもの体調の変化だと判断して様子を見るのか・・・。馬取扱者が十分に把握しておくべき知識と技術なのではないかと思います。

 そうそう、みなさん「ばぼう」はご存知でしょうか?なんとも気持ちの悪そうな名前ですが、不潔な環境で馬を管理していると、たてがみに付く寄生虫の卵のことです。体の中に入ると胃に寄生する悪者なので、そんなときは、駆虫薬を飲ませて馬房を綺麗に消毒することをお勧めします。

 薄っぺらな話で恐縮です。また、あちこちに話が飛んでわかりにくかったかもしれません。とにかく、馬のお肌のケアはとても大切だ・・・と言うことを伝えたかったです。

 今回もお付き合いありがとうございました。

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